おてクエができるまで 【9】最後に
【9】最後に
まず、ここまでお読み下さいまして誠にありがとうございます。ここではおてつだいクエストとお手伝いの相関性を最後に記して終わりたいと思います。
まず、おてつだいクエストはお手伝い文化のないご家庭にお手伝い文化を根付かせるためのきっかけにすぎず、おてつだいクエストを遊ぶことによって得られる効果の本質的なものはお手伝いそのものによる効果だということです。
9/16のエントリーでも書いているのですが、「おてクエ」が家庭に良い影響を及ぼしているのではなく、親御さんが「おてクエ」を用いることにより良い状況へ持って行っている。ということです。
子供がお手伝いをすることによる効果・効能は色々あります。
1.自信がつく
子どもは、お手伝いしたことを感謝されることにより、人の役に立ててうれしい気持ちを実感し、また、最後までやり終えた達成感から、自分に自信を持つようになります。そして自分の判断で行動できる子どもになります。
2.要領を考え、工夫する
子どもは、お手伝いからたくさんのことを学びます。どうやったら早くできるのか、どうやったらうまくいくのかを考え、工夫します。
3.よく気が付き、さっと行動に移せる
たとえば、お友達の家に大勢で遊びに行ったとき、日ごろから、靴を並べるお手伝いをしていると、玄関の靴がバラバラになっていた場合、自然に、みんなの靴を並べることができます。
4.親子のコミュニケーションが深まる
お手伝いは、子どもに任せるお手伝いもありますが、親がやっていることを一緒に手伝ってもらう場合もあります。親と同じことをすることで、一体感が生まれ、いつもは話さないことも、語ってくれるものです。
※子供はお手伝いで大きく成長する(ALLABOUT) このページからの抜粋です。
子供は基本的に自由奔放な生き物であり、自分の好きなことしかやりたがらない傾向があります。そして、小学生にもなれば学校で出る宿題もやらねばならない上に友達とも遊ばなければならない、自分の好きなテレビゲームもしなければならないなど、とにかく時間がありません。親が何も言わなくてもしてくれる家事などというものはお願いされてもあまりしたくならないものです。(※よほどのいい子である場合は除きます…笑)
ご家庭にお手伝い文化がない場合、お手伝いをして欲しいときに用いるものは単発的な報酬(お小遣い)や、強制(お願い)などになりがちです。しかし、それは持続しません。その、子供のお手伝い参加へに至るまでの高い垣根をおてつだいクエストというゲームで取っ払うことがまず最初の目的でした。家事もゲームにしちゃえばいいじゃん!的な…
前述の通りその目論見は我が家では成功し、子供から見たら「面倒な家事参加」は日常的なものに変化していきました。おてつだいクエストというゲームに参加しながら、家事にも参加し続けることによって親からの感謝や家庭の役に立っている自信を得たのです。ただ、おてつだいクエストをクリアした子供たちでも毎日落ちているゴミを拾い続けるわけでも、部屋が常にきれいなわけでもありません(笑) お手伝いに対する意識の改善ができれば、それでいいのではないかと思っています。
現在の我が家ではお手伝いゲームで遊んでいるという感覚はだんだん薄れてきている代わりに、何も言わなくても、もしくは「今日はこれお願いね」と軽くお願いするだけで要望に応えてくれるようになりました。これが私にとって本当に嬉しいことで、おてつだいクエストを作って良かったと思っています。
願わくば、おてつだいクエストを行う全ての皆さんが、この境地にまで達して欲しいと切に願いします。また、おてクエをやらなくともご家庭のお手伝いのあり方に少しでもご参考にして頂ければ幸いです。
長文をここまでお読み頂き、誠にありがとうございました。
それでは、ゲームマーケット2014秋でお会いいたしましょう。
H23「ちゃがちゃがゲームズ」でお待ちしております! ありがとうございました!
【完】